志ば漬、すぐき、千枚漬といえば京都の代表的漬物、豊沃な土地と豊潤な気候に恵まれた京育ちの伝統野菜を主原料にして、種類も多彩、味も絶妙。その独特の風味は、その長い伝統と、材料の吟味から手間暇かけて求め続けて来た職人技が一体となって、今日の逸品を生み出している。  



◆志ば漬の土井
 志ば漬といえばやはり、名実共に「土井志ば漬本舗」であろう。発祥の地・京都大原にあり、創業100年の歴史を持つ。代々受け継がれた技と伝統、さらに日々研鑽を重ねた傑作はその味といい、色合いといい、京みやげの代表格である。
その製法は、茄子、みょうがなどの野菜を大原特産の「ちりめん赤紫蘇」と共に漬けるが、合成着色料や保存料は一切使用せず、長い歴史に培われた乳酸発酵技術と自然熟成法で旬の素材を風味豊かな漬物に仕上げ、自然の旨味を生かした京都ならではの逸品である。
独特の「ちりめん赤紫蘇」は大自然に囲まれた自家農園で栽培し、「志ば漬の里」の中で昔ながらの手法を守ってじっくりと漬け込まれて行く。
 志ば漬の他にも「はんなり漬」など新鮮な季節の漬物ショッピング、紫蘇畑や工場見学、漬物茶屋「花ぢり」など、多くの観光客で賑わっている。頒布会の「志季彩」に申し込むと春、夏、秋、冬の年4回、それぞれ季節の漬物を届けてくれる。
直売店は三千院、清水、大丸、高島屋、JR京都伊勢丹、キヨスク売店など。
東京、横浜、大阪、九州、滋賀などの百貨店にも出店している。

 (株)土井志ば漬本舗
 〒601-1251
 京都市左京区八瀬花尻町41
 フリーダイヤル 0120-44-2315
 ホームページ  http://www.doishibazuke.co.jp/



◆千枚漬の大藤
 「千枚漬といえば大藤、大藤といえば千枚漬」と言われるほどの老舗。機械化された工場ではなく心を込めた手作りで、昔と変わらぬ伝統の暖簾と看板を守っている。
この千枚漬は初代・大黒藤三郎が慶応元年(1865年)当時、宮中で使用されていた聖護院かぶらを主材として考案したのが、千枚漬の始まりとか。
 さて京都の漬物の特徴は、他の地方と違い野菜を含めた物資が豊富に存在したため長期保存の目的ではなく、料理のバリエーションとして余り長く漬け込まず、四季折々の繊細な味付けが工夫されて来た歴史がある。千枚漬の賞味期限が4〜5日と短いのも、その風味を堪能して戴く為で、薄くスライスしたかぶらと壬生菜を組み合わせ、昆布を用いて塩漬けにし、酢、味醂などを加え、あくまでも手作りの手法をかたくなに守っている。
 大藤自慢の輝くような色艶、あっさりとした爽やかな味覚、他に比べるもののない風味と美しさは、未来にわたっても守り続けられて行くだろう。
 千枚漬の期限は10月から3月下旬頃までだが、季節折々の菜の花や竹の子、日の菜漬なども、はんなりと京の風味が漂い好評である。

 京都市中京区麩屋町錦小路下ル枡屋町
 電話 075-221-5975
 FAX  075-256-5692
 ホームページ http://www.senmaiduke.com/
 



◆すぐきの「なり田」

通と言われるお客様の舌は鋭い。数ある専門店の中でも「すぐき」といえば必ず「なり田」の名前をあげる。上賀茂神社から東へ、社家町の清流に面した風雅な店構えである。
 その昔、賀茂の里びとたちが自家製のすぐき菜を丹精込めて樽漬けにし、初夏の珍味として殿上人に贈ったのが始まり。「ゆかしい風習にならって、夏のご挨拶に、ゆく年の名残りに、季節を通じて贈り、贈られる京の心・・・」心憎い謳い文句である。
 創業は文化元年(1804年)。300年以上の伝統を持つ。
 漬け込みには塩加減、重石加減、室加減のポイントがあるが、特に重石にはテコの原理を応用した天秤押しと呼ばれる伝統の方法が、現在もずっと続いている。珍しい光景だ。
 こうして出来上がった逸品は独特の酸味の中にほのかな甘味を含み、歯ざわりもしなやか。酒の肴によし、食膳を飾れば至福のひと時である。格式のある懐石料理にも欠かせぬ一品として注文も多い。その他、四季折々の新鮮な素材を生かした漬物も、なり田ならではと好評である。
 また、地下鉄「北山」駅から西へ5分、「しちりん・なり田」は京野菜と鶏を中心に、しちりんでじっくり仕上げた料理と、全国から取り寄せた美酒銘酒が息づく店である。


 出店 京都高島屋 JR京都伊勢丹
 〒603-8076
 京都市北区上賀茂山本町35
 電話 075-721-1567
 FAX  075-781-5956


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